2022年、年末ごろに公開されていたアニメ映画「かがみの弧城」。
気にはなっていたものの、気づいたら見逃してしまっていて、この間たまたまU-NEXTで観れることに気がついたので視聴しました!
今回は、そんな映画「かがみの孤城」を視聴した感想、評価を書いていきたいと思ってます!
なお、小説の方はまだ読めていないため、映画のみの感想になります!
まずは、『かがみの孤城』の簡単なあらすじと概要からご紹介します。
もう観たよって方は感想パートまで飛ばしてください!
物語は、学校で居場所をなくし、引きこもりになってしまった中学一年生の少女、こころが主人公。
ある日、部屋の鏡が光り輝き、彼女は異世界のようなお城に招かれます。
そこには、こころを含めて7人の中学生が集められており、城に隠された「願いの鍵」を見つければ、どんな願いでも叶うと言われます。
しかし、鍵探しには時間制限があり、さらに城には謎めいた「オオカミさま」が現れるなど、様々な不思議があります。
7人はそれぞれ悩みを抱えながらも、共に過ごす中で友情を育み、成長していきます。果たして、こころたちは「願いの鍵」を見つけ、それぞれの願いを叶えることができるのでしょうか?
そして、この奇妙な城に隠された秘密とは一体何なのか?
作品概要にもあるように、7にの中学生たちを主人公にした、ファンタジーで、でも現実感もある不思議な物語です。
前半で謎を散りばめながらも、後半で一気に謎が解き明かされていくミステリー的側面もあるアニメーション映画でした。
原作: 辻村深月
監督: 原恵一
制作: A-1 Pictures
公開: 2022年12月23日
ジャンル: ファンタジー、ミステリー、青春
題材は比較的暗いはずだけど感じる心地よさ
いじめをはじめとして、学校での居場所がなくなった子達が心が休まる場所を見つけて、一歩踏み出すようになるもの語り。
ざっくり要約すると上記の通り。作中に登場する中学生の彼ら彼女たちの状況は辛いものがあるものの、どこか映画全体が優しく暖かい雰囲気だったのがとても印象的でした。
繊細で美しい映像表現も大きな魅力。
特に、お城の内部や異世界の風景は息をのむほど美しく、観る者を物語の世界へと引き込みます。また、音楽も作品の雰囲気に非常にマッチしており全体的に観客を優しく包み込むような映画でした。
説明的描写が少ない!繊細な表現が観客を惹きつける。
映画全体を通して、説明的な表現が少ないのがとても良いと思いました。
子供達7人にフォーカスしても、性格に関する直接な表現はなくても、細かな言葉遣い、ファッション、挙動から7人のキャラクターの特徴を観客が感じ取れることに美しさを感じました。
例えば最初に7人が招待されてソファーに分かれて座るシーン。
アキが先導して、3人仲良く場所を分け合いながら座る女子たち。ソファの真ん中に座るマサムネ、座るのが遅れる嬉野。
お互いに警戒して少し離れた位置に座るリオンとスバル。
上記のシーンはほんの数秒のことだけど、この数秒でなんとなく各キャラの性格がわかりますよね。
他にも目線や会話の間など、かがみの孤城は繊細な描写にこだわっているような感じがしました。
だからこそ、映画に引き込まれていくし、どこか暖かい雰囲気にも繋がっているのかなという感想を持ちました。
誰もが持つ、学生時代に感じた不快感への描写が心を掴む。
学生時代、私たちの世界は「学校」と「家」大きく分けてこの二つしかなかったと思います。
習い事をしていたりしたらもっとコミュニティが多かったかもしれませんが、基本的に上記の二つ。
そんな二つの世界の中で片方の「学校」での居場所を無くす恐怖は誰もが感じたことがあるのかなと思います。
自分はいじめというほどの大きな出来事はありませんでしたが、お弁当をいつも食べていたメンツがある日急に、自分以外食堂で食べるようになったという出来事が高校時代にありました。ある日突然ハブかれた。。
今思えば上記の出来事なんて小さな出来事でしたが、当時の自分は結構ショックだったことを覚えています。
コミュニティから阻害される、孤立してしまう恐怖は大小限らず皆さん一度は感じたことあるのではないかと思います。
大人になった今は、合わないコミュニティとは”距離を置く”、別のコミュニティを”選ぶ”ということができますが、子供時代はそんな選択肢がなかった。
そんな子供時代の苦い思い出に対する解像度がこの映画は高いなと思いました。
子供にとっては今まさに体験しているかもしれない、大人にとっては一度は経験したことのある思い出。とても他人事とは思えない出来事を主人公たちは経験しているからこそ、映画の世界に引き込まれていくのかなと感じます。
補足) 子供にとっての世界は「学校」と「家」。学校だけでなく、家の中ですら安らぐ居場所を無くしてしまったアキが、取り乱してしまうのもそれはそうだと納得できるものでした。
「学校」と「家」。もっと抽象的にいうと「外の世界」と「中の世界」。
外の世界を無くしてしまった子供達にとって、「かがみの孤城」唯一安心できる「外の世界」だったこともわかりますね。
私たちも家から外に出る時は靴を履きますよね。
わざわざ靴を持ってかがみを抜け、城の中で靴を履く。この一連の動作が描かれていたのも、子供達にとってかがみの孤城は外の世界での居場所であることを強調したかったのかなと思います。
ミステリーとしての面白さ。種明かしの時に最初のシーンの真意がわかる!
暖かいファンタジーの側面だけでなく、かがみの孤城はミステリーの部分も自分にとっては面白かったです。
北島先生はどこかアキに似てるな、、もしかしてアキのお母さんかなぁ。。みたいなことを想像していたのですが、まさかアキ本人だったとは…!!!
他のレビューなんかを見てると予想通りすぎる、みたいなレビューも見たのですが、正直自分は気が付かなかったです。
ネタバラシがされた後に、北島先生がこころに初めて会うシーンを流す演出も感動でした。
確かに同じ中学校出身って言ってた!!!なんで気が付かなかったんだ!!
アキのことを救った子達を、未来で今度はアキが救う。なんて泣ける展開なんだ!
後はオオカミちゃんの正体ですよね。これを知った後に最初のシーンを観ると涙ものでした。初めに見た時はボッーと見ていたので、小さい頃のこころちゃんなのかなとか思って流してしまっていました。
物語の最後の方は、主人公はこころじゃなくてもはやリオンになっていましたね。
評価として自分は大満足!原作を読んでるとまた違うのかも?
原作を読んでいない自分としては大満足な出来でした!!
映画全体が醸し出す雰囲気や、展開、セリフなど、魅力的に感じました。
ただひとつ言うならキャラの深掘りが少し弱いのかな?と思いました。
特にスバル。彼は全体的によく分からなかった。。なんで不登校になったんだろう、どんな家庭の事情があるんだろうとか、記憶が流れ込む一瞬で流れただけで、もうちょっと知りたかったかなと。。
スバル繋がりだと、マサムネがプレーしたゲームが実はスバルが将来作るゲームだったみたいなことがあるのかな?
ちょっと小説も読んでみよう。。。
あと、リオンの性格がイケメンすぎる。非の打ち所がない。原作でもこんなキャラなのかな。
なんかもうちょっと暗い部分とか、悪い部分とかあっても良いのかなと思いました。白馬の王子様すぎた気が少ししました。
最後現実世界で会えた描写もリオンとこころだけだし。そこは全員別々の場所でも良いから、再開しているところ見せて欲しいかなと思いました。
リオンとこころだけだとどうしても恋愛的な要素が入ってきてしまっている気がしました。
色々書きましたが、映画全体としてとても面白かったです。
ぜひ皆さんも一度観てみて欲しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました!それではまた別の作品で!!